普通AT二輪免許を限定解除で取得する記録~その②安定走行を習得するの巻~
普通AT二輪免許を取得するため教習所に通う記録、第2段です。
前回記事のタイトルに『最初から二段階』って書いてあるのに、続編の記事のタイトルに”安定走行を習得する”と書いてある…という点。
不穏(笑)
前回記事をお読みいただければ、著者がいかに不安定な走行をかます教習第1弾をこなしてきたかがご理解いただけるかと思います。
教習原簿の全てのコマの”要復習項目”は「安定した走行」でした…。
いや、いいんだ。
練習するために教習所に行っているんだから。
ほんで今回の表題通り、実際に安定走行できるようになってきたんだから。
では、そんなこんなの教習所通いの記録その②、です。
- 名ばかり2段階教習生は1段階教習生と共に
- 汝課題を克服せよ~改善点を掘り下げて解決策を探れ~
- 『急制動』練習開始と真なる2段階教習へ
- 余談:極度に怯えながら乗るバイクは本当に危険だ、適度な怯えは大事だけど、という話
- 最後に
名ばかり2段階教習生は1段階教習生と共に
限定解除カリキュラムに第1段階はないものの、乗車経験のない車体サイズの二輪を最初から乗りこなすのは至難の業です。
一応は2段階に進んでいる教習生なんだけども、1段階の方々と変わらんレベル。
ふつうに1段階目扱いを受けておりました。
スクーター慣れに関しては自信ありますが、400㏄は不慣れだし。
それが有難かったくらい。
能力もないのに2段階扱いで教習こなせないもんね。
慣れぬ車重に力尽きて、教習中に怪我する可能性もある。
汝課題を克服せよ~改善点を掘り下げて解決策を探れ~
前回記事に述べた通り、
小型AT二輪免許取得の際にも少々手こずった『クランク』、
今回が初挑戦の『スラローム』、
これらの精度がどうもイマイチでした。
ブレイクスルーは、以下の要因によります。
では以下に具体的に私が行った自主練?に関して、
大別してご紹介します。
『クランク』攻略~動力を切らずに目線を進行方向へ~
初めての教習時にクランクで横転を何度も起こした要因は、以下の通りであると分析。
- ライン取りに余裕がない
- 横転を恐れるあまり、進行方向の先へ頭が向いていない
- 同じく横転を恐れるあまり、アクセルを回すことをクランク進入中に止めてしまい、車体のバランスを崩しがち
- 慣れない車体感覚を掴もうと必死になり過ぎて、操縦に集中できていない
「運転者の頭の向いている方向にバイクが進む」
これを普段は何気なく実践しているのに、よくよく考えてみると初の普通AT二輪教習時はそれが全然できていなかったなと思い当たりました。
不慣れな車体の感覚を掴もうと必死になり過ぎて、バイク本体にばかり気が行ってたんですよね。
たとえば普段NMAX125に乗る時は、もう乗り慣れているというのもあって、
走行中にNMAX125の車体なんか意識していません。
「ここがフロントでサイドはこんな具合で…」そんなこと全く認知していない。
むしろ、我が身体のように取り回すのがバイクの自然な乗り方だし、それが楽しいのだし、滑らかに運転する肝なのだし。
慣れたNMAX125乗車中は、運転操作することにしっかり集中できているのです。
一方、初教習時のSiverwing GT400に乗った私といえば、
- 横転マジで恐い
- 車重に驚きガチガチ
- 排気量400㏄のパワー計りかねてアクセル回しきれず
- 車体の大きさを意識し過ぎてクランク含むコースの道幅が超狭く見える
まぁ端的に言うと、
『運転中に自分が跨ってるバイクばっかり見てた』
と、いうことなんですよ…。
そら…
上手くいかんわ…
(笑)
まぁそんな程度でも『S字』『八の字』『一本橋』はできていたので、
『クランク』だけ出来ないってことはないだろう!と自分を鼓舞して(笑)
YouTubeでクランクの動画を黙々と拝見してイメトレを重ねました。
教習所 二輪検定一発合格への道 失敗しないクランクの通過方法
車種も同じSiverwingで分かりやすい。
アクセルを回す感覚は、当日の実車時に確認しました。
回し過ぎはもちろん厳禁(パワフル過ぎて超危険)なので、
停車時に後輪ブレーキをがっちりかけ、タコメーターが2500ぐらいを指す辺りを狙って回す動作を何度か確認しました。(2500は教官に教示されたもの)
あとは、
ナンボでもコケたるわ!!!来いや!!という気概を持って教習に臨んだこと。
(怪我をしないコケ方について前回の教習で自信をつけたため)
(こういう時、内なる我が関西弁が行儀悪くなるのは仕方がないことと諦めている)
結果…
一度もコケることなく、全トライ成功と相成りました。
わー!ぱふぱふぱふ。
教官が駆け寄ってきたよね。
「わー!!出来てるじゃーん!!」って。
絶妙に褒め言葉じゃない。
ドヤァ…って嬉しかったけど(笑)
『スラローム』攻略~パイロンとバイクの距離感を身体感覚で掴む~
基本的には前掲の『クランク』と同じで、車体にばかり意識が行っていて操縦がおざなりになるのを解消できたのが大きい。
『スラローム』の攻略についてはYouTubeにも沢山動画が上がっているのですが、手法等の説明に関してはピンと来るものは見つけられず。
教習所で教官が実演してくれた様子が、実践においては一番参考になった。
(休憩時間にわざわざ実演してくださったので、ビデオに撮った)
ただもう後一押し…ステップアップせねばなぁ…と思っていたところ、
日頃から勉強させてもらっているコチラのYouTubeチャンネルで、
UP主さんが仰った一言がブレイクスルーになりました。
ご発言は3:00頃。
「ハンドルの端をパイロンの先っちょに当てにいくつもりでバイクを傾ける」
”マッスルばいくちゃんねる”より
…ピシャーン!!!(イメージ)
これがクリティカルなブレイクスルーに!!!なったー!!!
私の場合の成功例は、
「パイロンの先っちょっ、パイロンの先っちょっ、パイロンの先っちょっ、パイロンの先っちょっ。」
と、
頭の中で都度唱えながら『スラローム』を行うこと、でした。
こうするとリズミカルにバイクを傾けて通過できました。
慣れない大きさのバイクを倒すことへの恐怖心は、単に乗り慣れることで解消できました。
しかしまぁ、こんな簡単なキッカケでコツが掴めるんだから。
楽しいわぁ。
体幹の筋力増強~運転可能時間の延長~
とにかく筋トレが大事なのは理解していたものの…
初回第1弾の教習の筋肉疲労がなかなか回復せず、1週間ずっと筋トレするどころではなかった。
むしろ毎日の睡眠時間が極端に長くなり、寝坊連発&日中もウトウト…
年を取るってオソロシイ…と慄いておりました。
眠り過ぎる自分を呪いたかったくらい。
しかしさすがに1週間も経つとヒドイ眠気も収まってきて、ある時ふいに
「あれ?めっちゃ体幹が安定するようになってる?」
と自覚しました。
今のニュー・私はブルース・リー的なポーズも余裕で可。
更に驚いたことに、
初回の教習ではその最中から疲労で意識朦朧となっていた私が、2度目の教習後においてはそんなこともなく。
え?むしろ未だ体力余裕だから追加で教習受けちゃいたいよ?状態でした。
バイクそのものに慣れただけでは、ここまで体感的な違いは出ないと思う。
しっ、
身体能力の向上ってすごい…!!!
実際、筋トレしなきゃな~って思いつつやってたことと言えば、
プロテイン飲んだり、行きつけのタイ料理屋で「ドリンクサービスするよ?ビールでもいいよ?」って言われつつも豆乳を注文したり、
抗えない眠気にただ身をゆだねて爆睡して寝坊したり、ウトウトしたり、
いつも通りNMAX125に毎日10㎞~30㎞乗っていただけ。
ただバイクに乗ることそれ自体も体幹の筋力増強になるとは聞き及んでいたものの…
図らずもそれを実感することになりました。
『急制動』練習開始と真なる2段階教習へ
教習第2日目の、教官による最後のお言葉を引用すると、
「次から2段階ですね。……あっいやそっか限定解除…うん…」
『急制動』は集団でごちゃごちゃ混じり合いながら練習していたのと、担当教官からのフィードバックが皆無だったので、己の出来不出来が全く判別つかず。
おそらく未だ具体的指導の段階にも入っていないということだな…。
張り合いあるぜ…。
とりあえず40㎞/hの体感を取り戻す自主練くらいはしとこうかな。
余談:極度に怯えながら乗るバイクは本当に危険だ、適度な怯えは大事だけど、という話
二輪教習では、小型・普通・大型バイクがAT・MTそれぞれ混じり合いながら同じ空間で練習に取り組みます。
(教習所によって多少の違いはあると思われますが、他の車輌を見る機会があるのはどこも一緒かと思います。)
他の二輪教習生を見ていて勉強になること、考えさせられることって本当に多い。
その考えさせられたことのお話です。
怖がり過ぎたらバイクのコントロールなんて出来ない
私が普通AT二輪教習を受けているときに、
小型AT二輪教習の初受講と思われる女性がいらっしゃったのですが、
ものすごい緊張されている様子でした。
『一本橋』のスタート地点から動けずに立ち往生してしまったり、
30秒ほどの逡巡?の末いざ走り始めても3分の1も到達せずに脱輪の上に横転。
その様子を見ていた教官達が、
「あの小型ATあかん。あれでは続行できひん」と小声で情報共有してはるのを横目に見て、自分には関係ないのにメッチャ侘しい気持ちになりました。
二輪でバランスを取る感覚が身に付いている人にはなんてことない動作でも、
不慣れ、恐怖、緊張。
そういった状態に絡め捕られたようになってしまっている人には二輪走行はこんなにも大変なことなのか、と感じました。
125㏄スクーターが『一本橋』で脱輪はまだしも横転は、私にはかなり衝撃的でした。
運転していた女性は、脱輪したことをきっかけに運転動作を止めてガチーンと固まってしまったように見えました。
「そんなに怖がると逆に危ないよー」と声を掛けたい気持ちになりました。
この女性ほどではなかったにせよ、Siverwing GT400に初めて乗車した時の私もまぁ緊張で固くなっていたので、よくコケたんだろうなぁと再度深く納得。
そして、極度の怯えは二輪走行をこんなにも下手にするのかと考えさせられた。
おごったライダーはバイクのコントロールを失くす
先のバイクに不慣れな女性と比較して、思い浮かぶのが最近の悲惨なバイク事故の話。
- オートバイの女子高生死亡 ガードレールに衝突、転落(カナロコ by 神奈川新聞) - Yahoo!ニュース
- 【続報】国道1号袋井バイパスの横転事故 バイク運転の少女死亡、少年が重傷 静岡・袋井市(静岡朝日テレビ) - Yahoo!ニュース
- 高校生2人乗りバイク 塀に衝突1人意識不明 カーブ曲がれず 読谷村(琉球新報) - Yahoo!ニュース
いやもうね…バイク事故なんか調べてると陰鬱な気持ちになる。
けどこのところは勉強のためにもと思ってちょいちょい調べている。
つい18歳以下の運転者による事故ばっかり並べてしもたけど、
先述の二輪怖い‼の方と大きく異なるのが、
自らが二輪を乗りこなせる‼という”おごり”が彼らにあったであろうこと。
そしてこれは若かろうが年くってようが、
「自動二輪よゆー」
そういう態度が運転に表れてしまえば老若男女みな同じ。
自分がバイクをコントロールできない状況に、追い込まれてしまう誘因材料になる。
- 生身で身体能力の限界ブッチギリの速度を突っ走っている自覚。
- 周囲を移動型凶器(四輪自動車やら自動二輪やら)に囲まれながら移動している自覚。
- こちらが接触することで致命的ダメージを与えてしまう歩行者や自転車も存在しているという認識。
これが分かってない方にはバイクに乗らないでほしいと心底より思う。
しかし運転者資格に個人の精神資質を客観的に測る要項はなく、
皮肉なことに公道運転の実践形式で安全運転を身に付けていくしかなく、
結局、社会的には今のやり方が都合よくて採択されているんだろうなぁ。
バイクは怖がりながら乗るのが丁度良い乗り物
恐怖心に呑まれたら運転できないけれど、恐怖心を知らなければ運転をし損じて致命的な危険を被る可能性がある。
バイクを運転しながら、
楽しくて快い開放感と、
危険予測を怠らずにおこうという念頭と、
恐怖に臆せずバイクを取りまわそうという心がけと、
横着な運転は避け、謙虚に大胆にライン取りをしなければという緊張感と、
いろんな心持ちがないまぜになって、
バイク乗るのって実は精神修養やな…と、このところ悟った気分です。
乗ってるとだんだん車体と身体の感覚的な境界が曖昧になってくるところもまさに。
50㏄スクーターに乗ってるときには、こんな感覚知らんかった。
最後に
次からはやっと大手を振って2段階教習を受けられると思われるので!
卒検…見えてきたぜ!
(まだ通い始めて2日)
(限定解除マジで短期)
次の教習でまた下手っぴライダーに戻ってたらどうしようという恐れを持ちつつ(笑)
次回教習に備えたいと思います!
卒検コース覚えなな…。
年寄りにはコレが辛いよな…。
以上です!
お読みいただきありがとうございました。
続編はこちら↓