PS4『.hack//G.U. Last Recode』をトロコンしたので感想。
2006年5月から順次発売されていったPlaystation2専用ソフトの『.hack//G.U.』シリーズ。
その全作とエピローグとおまけ映像をモリモリつけたPS4のHDリマスター版を遊びました。
タイトルは『.hack//G.U. Last Recode』です!
この『.hack//G.U.』シリーズには前身のシリーズがあって、その後にもシリーズが制作されていてヒッジョーに壮大な続き物になっています。
ちょっとそこまで網羅できないので、気になる伏線とかはYouTubeとかGoogleとかに尋ねて消化しております。
この投稿ではこの度なんとかトロコンまでやり切ったHDリマスター版の感想をぼちぼち書きます。
(攻略情報はありません。悪しからず)
ごっつおおまかなあらすじ
人気オンラインゲーム”The World”のプレイヤーである主人公が、ゲームにログインしたまま現実で意識を取り戻さなくったプレイヤー、通称”未帰還者”を現実に帰すために奮闘する。
”The World”もしくはコンピューターのデスクトップ画面を行き来しながら、主人公プレイヤーとして物語を進めていく仕組み。
つまりオンラインゲームをプレイしている主人公を、こちらが操作しているという、不思議なプレイ心地。
話が進むにつれ主人公が精神的成長を遂げ、信頼できる友達も増えて、伏線回収されてドンでん返しもあって、世界の危機も救ったりして、大筋は王道のRPGです。
PS2のソフトがPS4で新たに配信される嬉しみ
記憶に定かではないのですが、多分中学生かそれくらいの頃に『.hack』シリーズを店頭で見かけて「なんじゃこれ格好いいなー」と思ってたような気がします。
初期のキャラクターデザインが特にいい感じ。
しかし当時の自分にはちょっと難解そうなゲームに映ったので、手を出せませんでした。
当時オンラインゲームなんてライトユーザーには縁遠い代物で、ましてや当時の自分は中学生、ちょっとしたストーリー紹介もちんぷんかんぷん。
そんな時分の自分にログインとかログアウトとかサーバーとかアバターとかデータドレインとか…いまいち分からへんかった…残念ながら…
やってみたくても手を出せなかった少々苦い思い出が、
この年になって、
電気屋で『.hack//G.U. Last Recode』のパッケージを見たとき、むくむくと思い出されたのでした。
画質もぐんと明瞭になった本作で遊べて割とウハウハでした。
PS2版はなんとなく顔色も悪い。
いやむしろ、たしかにPS2ってこんな画質やったなと、懐かしみ。
ゲームのボリューム感とダンジョンのバリエーションの少なさ
シリーズものを3部作+エピローグ+盛沢山おまけ映像という中味はボリューム満点。
技術的革新もあって、ゲームのコスパはどんどん上がってるんやなぁと感心しきり。
ストーリーとキャラクターの設定がもともと凝ってるので、そこも遊び応えがよかった。
ただし、ダンジョンが単調で面白くなかった。
メインストーリーが面白かったし、実際プレイするに当たってダンジョンの攻略がゲームプレイのメインに据えられてはいなかった(それってもしかして斬新やな)から、特段に気になることはなかったんですが、
「大人気オンラインゲーム”The World”をプレイしているという設定のキャラクター達は、何を楽しみにこのオンラインゲームをプレイしているのか???」
というのがものすごく、ずーっと気になっていました。
ギルドとか、他のオンラインプレイヤーと交流するとかいっても、限度がある。
やっぱりゲームそのものが面白くないと、ゲームは続かない。
それが知りたかったなぁ。物語の本筋に関係ないにしろ。
そしてその大人気オンラインゲームたる所以の面白さを、いちプレイヤーとして私も味わってみたかった。
欲張り?
飛び級的に成長する主人公
主人公ハセヲくん。
フォームの変遷を繰り返し、髪形や体のタトゥー的装飾もついでに変えつつ強くなっていきます。
へそ出しルックで常にいらっしゃいますが、そこはオンラインゲーム内のキャラクターデザインです。
ふつうのRPGより割り切って見られる不思議。
中二な発言が目立ち、協調性に欠け、余裕がないボーイだった彼が、vol.2の中盤あたりから急に成熟しはじめます。
あれ、なんでこんな急に…?と、vol.1のじれったさを懐かしく思いました。
あっちのほうが私は好きやな。話がスッといかへんのが。
物語を手早く進めるためには、物分かりの良い主人公のほうがいいけどね!笑
パラレル世界のBBSと時事ニュース
オンラインゲームへログインとログアウトを繰り返しながら進行するゲーム、と記述しましたが、その合間に表示されるデスクトップ画面では、.hack世界のインターネット記事なんかが読めます。
これが妙にリアルなのが、よく出来ていて面白かったです。
以下、その.hackパラレル世界の時事ニュースの例。(表記はちょっとうろ覚え)
ー電子決済の普及により、先日ついに日本国内で最後のATMが撤去されましたー
ー電車構内や飲食店内でオンラインゲームに興じる人々ー
ーリニアモーターカーが自動運転中に脱線事故、原因の究明が急がれるー
…などなど。
これ13年くらい前のゲームやんね!?すごいなー。
他にもゲーム内のBBSでは一般人の書き込みがストーリー進行に応じて進んでいきます。
ここに自分のプレイが反映されたり、場合によっては書き込みが出来たりします。
架空のオンラインゲームをリアルに見せるニクイ演出です。
架空のオンラインゲームの没入感はどの程度なのか?
現実に存在する人間がプレイヤーとしてログインする”The World”で進行する物語なので、他の登場人物もほとんどが「現実に存在する人間が操作する”プレイアブル・キャラクター”」という建前があります。
そして、ここでいくつか疑問が。
①個々人のキャラ設定が出来上がり過ぎ。
いやまぁ、いうてゲームなんで、キャラが立ってたほうが分かりやすいんですけど。
リアルな人間がオンラインゲームに熱烈に興じたとして、語尾が常に固定でブレず、口調も設定されたキャラから逸脱せずにプレイし続けるなんて役者みたいなこと、果たして出来るのか。
そんなに成り切れるのか?
ゲーム好きの私が言うことではないかもしれないが、いくら自分でキャラメイクして愛着あるキャラクターを操作して遊ぶからとはいえ、
悪役は常に悪役らしく、笑い声は「ケッケッケ」「たまんねぇなぁオイ」とか言っっちゃって。
気弱なキャラは常に弱弱しく「きゃっ」「ご…ごめんなさい」「えぃっ!上手く…できたかな…?」「痛いのは…嫌だよ?」ってモジモジして。
そんな分かりやすい記号=キャラの立ったイメージを、
普通の人間が日常生活の片手間に、演じ続けることが出来るのか?
上記にリンク貼ったこの本読んだ影響もあると思いますが、そんなことを考えました。
私はそんな熱烈にオンラインゲームしたことないんですが、明確なキャラ設定を貫徹して参加型オンラインゲームをプレイするなんて、私は絶対無理です。
そんなん、しんどい。
②主要キャラたちの本気のリアクションに終始ついていけなかった…が。
ふつうにゲームを遊んでいて、プレイアブル・キャラクターが何かしらのダメージを受けたとします。
「あちゃー」とか「おぉっ」とか、「きつい」とか、まぁ、実際に遊んでるプレイヤーが出すリアクションなんてこんなもんやと思います。(私はこんなもん)
通常のオンラインゲームでも、まぁ、「あー!!」「くそー!!」とか、そんな程度のリアクションがほとんどだと思います。
それが「.hack世界」の”The World”だと、
「ぐわぁぁぁぁぁぁっ!!」
「いやーーーーーーっ!!!」
みたいなんザラです。
すっ、すごい…ゲームにそこまで入り込んで共感できるなんて!
【ゲーム内のキャラ=現実にいる人間がそれぞれプレイしている】という物語上の建前があるせいで、
「いやー。なんかすごい入り込んだはんにゃなぁ。ゲームがなんぼオモロイいうたかて、ここまで真に迫ったリアクションとれる、未来のオンラインゲームってこと?」
と、
少々冷めた心地で違和感を覚え続けていました。
普通のゲームならば、登場キャラクターたちを実際にプレイしている現実の普通の人たちがいるなんて設定は付随していないから、なんぼキャワキャワ喚いてもろても「はぁそういうキャラなんフーン」くらいで済みます。
ゲームらしくまとまるためには、こういうハイテンションなリアクションやないと不足なのかなぁと思っていた…いたのですが。
PSVRを体験して意見がぐるんと変わりました。
こんなリアルな、えぐい没入感を提供するオンラインゲームが実装されたら、私もあれぐらいの迫真のリアクションする自信あるわ~と、考え直しました!笑
「.hack世界」では小さいヘッドセットつけてプレイしてる人が大半…みたいな描写あったもんね…。
小まとめ
技術的な部分で補完されるゲームへの没入感で、迫真のオンライン・ファンタジーに没入してしまう時代が来る…!気がする。
感想まとめ
感覚的に納得できずにモヤモヤしたりする場面もありつつ、最後まで、そしてトロコンまでやり切らせた『.hack//G.U』は、やっぱりストーリーがなかなか魅力的でした。
(そのストーリーはネタバレそのものになるんで今回はできるだけ伏せました。)
そこそこ面倒くさい程度にトロコンの作業が抑えられていたと思います。
ありがたや~。
キャラデザはなんとなく平成の中頃を思わせる懐かしい雰囲気で、平成に青春を生きた身としてはセンチメンタルでした。
上のキャラのデザインが一番好きでした。
頭もげそうなポニーテール、いや、オールバック?いいね!ファンタジーだね!
ピンクのお姉さんのツインテールは伊勢海老にしか見えず。
なんちゅう毛量や…。
あともう1個、最後にどうしても言いたかったことがある…。
なんで貴方、vol.3からvol.4にかけて髪の毛伸びてんの…。
お読みいただきありがとうございました!
以上!